園長先生のコラム

コラム 【 2023年9月号 】 「 宇宙メダカのお話 」

長い夏休みも終わり2学期が始まりました。
台風もやってきた大変な夏休みでしたが聖ヤコブ幼稚園玄関にいる宇宙メダカたちは元気に泳ぎ回っています。
今日はこの宇宙メダカについてのお話です。
そもそもこのメダカたちはどうして聖ヤコブ幼稚園にいるのでしょうか?

1994年7月に実施されたスペースシャトル「コロンビア号」で実施された第2次国際微小重力実験室計画(STS-65)で、向井千秋宇宙飛行士とともに、4匹のメダカが15日間宇宙飛行しました。
これは、東京大学名誉教授の井尻憲一博士の提案によるものです。
このメダカたちは脊椎動物として初めて、宇宙で産卵を行いました。産卵された卵は正常に発生し、宇宙飛行中にメダカの幼魚がふ化しました。
地球外生物として産卵ふ化したわけだから地球外生命体といえます。
数千匹の白メダカの中から4匹のメダカが選ばれました。魚にとって普通上下の認識は耳石によって上下がわかるのですがこのメダカたちはテストによって特に目が良いことがわかりました。周りの状況で上下を決定するようなのでした。選抜された4匹のメダカは、日本宇宙少年団の子供たちの応募により、雄に”コスモ”と”元気”、雌に”夢”と未来(みき)”と名付けられました。

では、なぜその宇宙メダカが聖ヤコブ幼稚園にいるのか?それは大きく2つの理由からです。
1つの理由として生き物は必ず死んでしまいますが命を次世代につないでいけることを学ぶことです。
かわいい聖ヤコブにいるメダカたちは10年にわたり親から子にそして孫にと命をつないでいます。
春から夏にかけて産卵ふ化して増えていく中、数年の命を終え死んでいきます。
もう1つの理由は幼いころより生命の不思議や宇宙に関心を持つことにより科学的な思考を養って欲しいということです。
「宇宙メダカ研究会」の親切なサポートにて長い間命を繋いで生きています。でも約束ごとを守らなければなりません。
以下は禁止事項です。

1.「宇宙メダカ」を販売したり営業的に利用することを禁じる。
2.「宇宙メダカ」と「野生メダカ」の交配は禁じる。
3.「宇宙メダカ」と「一般の緋メダカ」の交配は禁じる。
4.「宇宙メダカ」の自然界への放流を禁じる。
5.「宇宙メダカ」の研究者に迷惑をかけない。

これからも宇宙メダカたちを大切に育てて下さいね(^▽^)/

カテゴリー: 園長先生のコラム パーマリンク